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緊急事態: 減圧

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急降下

減圧(あるいは降圧)は気圧系統の故障、あるいは、飛行機の構造に故障が起きると減圧が生じます。ドア・シールがはがれるなどしてゆっくりと減圧が生じると機内高度が次第に上昇し、機内の温度が下がります。(このとき機外の温度は摂氏マイナス50度) 急激な減圧が起きると、気圧をすぐに均衡化する作用が働くため、客室の空気が濃縮され、一時的に霧のかかった状態になります。さらに機内で固定されていない物が空中を飛びかいます。窓が破損している場合など、機体に穴があいていれば、そうした物体はまずその穴に吸い込まれます。乗務員が、乗客に着席時にはシートベルト着用を勧めるのはこのためでもあります。(また乱気流により、数秒のうちに何フィートも降下するような予期せぬ場合に備えてです。)

機内高度が1万4000フィートに達すると、酸素マスクが自動的に落下します。マスクをひっぱると(あるいはゴムをひっぱりマスクを装着することで)、酸素の供給が始まります。急な減圧の場合、意識があるのはわずか20秒とされています。すぐにマスクを着用することが大変重要です。子供連れの場合は大人が先で、子供に装着させます。あなたがもし立っていた場合はただちに着席し、マスクを装着します。自分のところにマスクが落下しなかった場合、他の列に余分なマスクがありますのですぐに着用します。ゆるやかな減圧を甘く見てマスクを着用しなかったばっかりに重度の低酸素症(hypoxia)に陥った乗客もいます。

操縦室では、減圧が起きるとマスクなしで呼吸が出来るような高度まで飛行機を急降下させます。この急降下はかなりきついものです。飛行機は1万フィートあるいは最低限に安全な高度の4000フィートまで下がります。飛行機が水平飛行に入ってはじめて客室乗務員は機内を動きまわり、乗客の安全を確かめます。地上が高い地形のため、機体が1万フィート以上に留まっている場合、乗務員は酸素ボトルを携帯し機内を回ります。

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